小岩井農場の周囲では開発が進み多くの生物が厳しい状態におかれているが、農場内の森やその中にある小河川や湿地には動植物の稀少種が多く分布している。いかにしてこれらの希少種を保全していくかを考えた一つの実践例がウォーキング企画であり、農場内の山野草をテーマとして参加料をいただき、ガイドが案内する各種ウォーキングを実施して、観光事業への活用もはかっている。
農場の周辺でサクラソウの群落が確認されたことから、03年からサクラソウ観察会と野生サクラ草サミットの開催に本格的に取り組んだ。企業や町村の後援を受けて野生サクラ草ネットワーク主催で野生サクラ草サミットを開催し、サクラソウの生態を学ぶとともに、環境ボランティアグループを中心とした広域連携による保護・啓蒙活動を進めている。採集より保護増殖への意識変容へのきっかけをつくり、野生サクラソウの保存、増殖をはかるための活動を行っている。 |