調査・研究
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小岩井農場高標高地に植えた産地別スギの生育比較試験林-27年生までの生育状況
下田 一 |
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岩手山南山麓の高標高地(480m)に1980年に設置した4つの産地別のスギ試験地において、27年生時点での生育状況を解析し、中齢期まで産地別にどのような生育経過をたどったかを調査した。想定している伐期100年を見据え、立地環境に適合したスギ苗選択への手掛かりを考察した。 |
岩手山の植物群落-火山荒原植生(1)
千葉 博、小水内 正明 |
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第四紀以降に成立した岩手山の現存植生は、気候的要因と火山活動の変遷の影響を大きく受けている。火山活動史が明らかな東斜面の柳沢登山口沿いの火山荒原植生を、雪田地、岩礫地、砂礫地、低木林に区分し、植生の実態を把握してその成因について考察した。 |
北上高地カラマツ壮齢人工林の混交林化に関する研究
浅沼 晟吾 |
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森林は、林業としての持続的生産とともに、Co2の固定や生物多様性の確保など多面的な機能の発揮が課題とされている。こうした課題に対応するための森林整備技術を開発すべく、北上高地で拡大造林されたカラマツ壮齢人工林を対象に、市民参加型の森林整備も見すえながら、針広混交林に誘導する間伐モデルを設計した。 |
八幡沼湿原の植生回復-荒廃裸地復元の過程と市民活動の検証
高橋 秀洋 |
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国立公園八幡沼周辺は、多くの観光入り込み客によって踏み荒らされ、湿原植生は3,770平方メートルもの広さで荒廃し、裸地化していた。この破壊跡地の再生のため、現地植生の種子を播種して植生回復を試みた。10年目にして植生は著しい回復を見せ、ムツノガリヤス、ミヤマイヌノハナヒゲ、イワオトギリ、ヒナザクラなどが優占している。 |
小岩井農場におけるスギ・クローン林-30年生までの生育状況-
下田 一 |
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青森、岩手、宮城県下から選抜されて小岩井農場に植栽されたスギ37クローンの中齢期(30年生)の生育状況は、多くのクローンに欠点が見られ、現段階における評価は困難であるが、盛岡11号、気仙8号、大間8号の将来性が見込まれる。 |
エーデルワイスの増殖に関する研究
小山田 智彰 |
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ハヤチネウスユキソウの近縁種エーデルワイスを素材として、バイテクによる増殖で種の保全を図るため、茎頂培養の方法、その培地、新しい発根培養法などを研究する中で、高校生の地域連携と、大量培養の技術確立を提示している。 |
日本におけるハナヒョウタンボクの分布と生態
高橋 大等 |
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レッドデータブックで絶滅危惧Aランクに指定され、全国でも当県のほか長野、群馬、青森の各県に少数が隔離分布しているだけの希少種の分布や、その群落特性を探り、日本一の巨木の存在や保全策の提言を行っている。 |
松尾鉱山跡地植栽木の生育
高橋 秀洋・下田 一・庄司 次男・澤田 一憲 |
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平成8年度に行った「森林復元試験」の経過と課題を追跡し、平成14,15両年度に行った「森の再生活動」の現況を調査するなかで、活着活力度を向上させるため、植穴等について林木植栽よりも改善した方法を採用している。 |
カラマツ70年生 無間伐林の成育経過
下田 一 |
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70年もの間を除間伐しないままで経過している貴重なカラマツ林を対象に、間伐の時期や強度が残存本数や優劣木の本数に及ぼす影響を調査し、これまで習慣的に行ってきた保育作業の見直しが、植林費、除間伐費の低減をもたらす方向性について解析した。 |
岩手山の植物群落 その地質年代との関連性について
小水内 正明・千葉 博 |
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岩手山における森林の垂直分布を調査し、最終氷期以降の年代に、気候変動に伴って変わってきた植生群落を、山体の形成史とからめて解析した。 |
亜高山帯のアオモリトドマツ等枯損原因解明と保全対策に関する調査研究
アオモリトドマツ等の枯損原因解明研究委員会(庄司 次男ほか9名) |
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十和田八幡平国立公園の陵線で集団枯損したアオモリトドマツ等の枯損原因を究明し、既知原因であるならたけ病以外にキクイムシ類が媒介する病原菌が関与している可能性を示唆した。 |
林野火災が植生・土壌及び水土保全機能等に及ぼす影響についての調査研究
高橋 大等・竹内 美次・庄司 次男・村井 宏 |
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岩手県紫波町・石鳥谷町(平成9年)の森林火災跡地における被害解析、植生の変遷、被災状況、土壌浸食状況を解析し保全対策を提案した。 |
旧松尾鉱山周辺の鉱害荒廃地の土壌特性及び植生復元に関する研究
井上 克弘・湯浅 保雄・瀬川 幸三・澤田 一憲・工藤 公也・庄司 次男・村井 宏 |
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荒廃地に樹草類(ダケカンバ、コミネカエデ、ナナカマド、アキグミ、タニウツギ、ヤマハハコ、ノコンギク)の植栽により地盤強化と景観改善を試行した。 |
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