フォーラム
平成25年11月30日 |
「森林・環境フォーラムinいわて2013」が盛会裡に終了
今年度のフォーラムは11月30日(土)にエスポワールいわてで約150名の参加者を迎えて「列状間伐は森林を活かすか!?」と題して開催されました。みどりを守り育てる岩手県民会議(主催団体)との共催ですが、実行委員長として当会浅沼晟吾理事、コーディネーターは当会由井会長で、基調報告の2名はともに当会会員の立川史郎氏と盛一樹氏が行いました。
立川氏は基調報告で、列状間伐は定性間伐よりも生産効率が高く、損傷木や労働災害が少ないことを述べました。タワーヤーダで500mケーブルを伸ばし、魚骨状に列状間伐した材を横取りで回収する方法も示しました。盛氏は横方向の列状間伐区でイヌワシが餌狩り場として利用したこと、イヌワシの主食であるノウサギや下層植生が増加したことを示しました。フォーラム添付資料では列状間伐が増加するとイヌワシの繁殖成績が向上することが示されています。
パネルディスカッション(写真)では、赤澤由明氏(県森林整備課長)が間伐促進の必要性と助成制度の改革、県の取り組み状況、新たな森林計画制度における課題を述べました。松尾亨氏(岩手北部森林管理署)は国有林で定性間伐(4割)に比べ高性能機械による列状間伐が6割と多く、伐採木の利用率が4割あること、間伐促進や生物多様性の向上に有効であることを述べました。千田健哉氏(県森連)は釜石森林組合の放射状列状間伐の事例を紹介し、林道に対して斜めに列状間伐することや枝葉残置が水土保全上良いこと、列状間伐と定性間伐を組み合わせた複合間伐の必要性を述べました。松木佐和子氏(岩大農学部)は現在実施中の研究から、植栽後の下刈り区では伐採放置区より植物相の多様性が高いこと、石灰岩採掘跡地では森林表土の客土で埋土種子から多くの草本が生え、ノウサギの好む草木も多いこと、島状にノウサギのたまり場を設けることでイヌワシの狩り場になる可能性を述べました。
その後の討議では、列状間伐の有効性と残された問題点、生物多様性の維持向上への寄与を中心に検討しました。北海道や西日本などで進んでいる列状間伐が何故岩手県内では進まないかについては、森林組合員が受け入れ容易な体制の構築、採算性を含め間伐の効果を直接示すこと、助成金の活用、行政の指導性などが指摘されました。その他、シカ問題、大型機械のコスト、索道技術の継承、列状間伐で期待される森林像などが上げられましたが時間切れとなり、今後の研究検討課題として残されました。
林業の活性化と生物多様性の維持向上は新しい森林計画制度における2本柱ですが、間伐遅れの人工林に列状間伐を適用するとことにより、持続的な森林管理が可能であるとの認識を共有できたと思います。会場から回収したアンケートでは列状間伐により材質がどうなるかを心配する声がありましたが、年輪の偏倚は問題がないと言うデータが多いようです(宮城県林試H19列状間伐特集、林業技術H13 の709号(姫野氏報告)、東北森林科学会H23大会講演要旨集(今井氏発表)などを参照下さい)。
本フォーラムの全記録は、おってみどりを守り育てる岩手県民会議から発刊されます。本フォーラムに参加された皆様及び実行委員会の全スタッフに厚く御礼申し上げます。
|
||||||||||||||
第18回 | 平成22年11月20日 |
「落枝傷害事故と公園管理」 開催趣旨
社団法人 東北地域環境計画研究会
みどりを守り育てる岩手県民会議
会場の様子はコチラ(PDF)
|
|||||||||||||
第1部 | 基調報告 1、「自然公園・森林公園等担当者アンケートの結果報告」(PDF) (社)東北地域環境計画研究会会長 2、「青森県の公園管理の実際」 青森県 商工労働部観光局観光企画課 3、「奥入瀬渓流落木事故国家賠償請求事件判決の解説」(PDF) 北奥法律事務所所長 小保内 義和 弁護士 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション テーマ 「公園管理と保険制度のあり方」(PDF)
|
||||||||||||||
第17回 | 平成21年9月5日 | 「里山の人・自然・未来を考える」 一関市厳美町祭畤 いちのせき健康の森 共催 みどりを守り育てる岩手県民会議 岩手大学寒冷フィールドサイエンス教育研究センター |
|||||||||||||
第1部 | 基調講演 「ノ・ヤマを活かすムラの暮らしと里山」 岩手大学農学部准教授 山本信次 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション テーマ 「里山を活かす取り組みをどうするか」
|
||||||||||||||
第16回 | 平成20年11月23日 | 「森への恩返し -CO2吸収力を活かす-」 盛岡駅西口 アイーナ 8階研修室812 70名参加 「岩手県立大学、みどりを守り育てる岩手県民会議 共催」 岩手日報に掲載されました。 |
|||||||||||||
第1部 | 会長あいさつ 由井 正敏 基調講演 「CO2の排出量取引と森林・木材の環境貢献度『見える化』」 藤原 敬 概要 資料 参考資料 会場の様子 記録集 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション アンケート結果 「地球温暖化防止に繋がる、いわての森林保育のあり方」
|
||||||||||||||
第15回 | 平成19年6月16日 | 「スギはワルモノなのか?-いわてのスギに学ぶ、森林と林業の明日へ」 雫石町・総合福祉センター 約250名参加 [みどりを守り育てる岩手県民会議との共催] |
|||||||||||||
第1部 | 基調講演 「スギの造林と現在・過去・未来」 山本信次 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション 「スギはワルモノなのか?」 パネリスト 中屋重直、田口春孝、岩崎正、葛和子 C:山本信次 |
||||||||||||||
第14回 | 平成18年11月26日 | 「上・下流域-ムラとマチの連携・III」 西和賀町・沢内バーデン 46名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 基調講演 「“協働”がつなぐ森・川・くらし」 高橋敏彦 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション 「上・下流域-ムラとマチの連携III」 パネリスト 及川竜一、高橋敏彦、照井洸、由井正敏 C:山本信次 |
||||||||||||||
第13回 | 平成17年10月15日 | 「上・下流域-ムラとマチの連携・II」 山形村・おらホール 約80名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 基調講演 「連携の広域的発展」 千葉喜秋 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション 「上・下流域-ムラとマチの連携II」 パネリスト 清水恭一、吉田和生、山倉宏望、山本信次 C:岡田秀二 |
||||||||||||||
第12回 | 平成16年10月16日 | 「上・下流域-ムラとマチの連携・I」 室根村・曲ろくふれあいホール 84名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 基調講演 「森林・林業への新たな期待と地域振興方策」 岡田秀二 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション 「上・下流域-ムラとマチの連携」 パネリスト 小山寛、下田一、村井康典、山本信次 C:千葉善秋 |
||||||||||||||
第11回 | 平成15年11月21日 | 「北上山系・森林の再生」 あえりあ遠野・交流ホール 230名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 基調講演 「北上山系の自然と利・活用-野生動物との共存の視点から-」 由井正敏 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション 「北上山系開発とその再生及び保全」 パネリスト 石川洋、琴畑熊吉、佐々木麻奈子、本田敏秋 C:千葉善秋 |
||||||||||||||
第10回 | 平成13年9月29日 | 「環境フォーラムinにのへ~森林を考える」 二戸市文化会館 約100名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 平塚明、大石康彦、C:駒井健 |
||||||||||||||
第2部 | 基調講演 「森と水土保全のエコロジー」 村井宏 |
||||||||||||||
第3部 | パネルディスカッション 「地域の振興と環境を考える」 パネリスト 中田勇司、国香よう子、高橋薫、大石康彦 C:千葉喜秋 |
||||||||||||||
第 9回 | 平成12年11月18日 | 「北上山系の未来 -回顧と展望-」 岩手労働福祉会館 110名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 戸田忠祐、安藤貴、岡田秀二、C:駒井健 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション 「21世紀の北上山系」 パネリスト 千葉喜秋、中村哲雄、丸山淑子、由井正敏 C:小野寺勲 |
||||||||||||||
第 8回 | 平成11年10月16日 | 「北上高地の中山間地住田町の発展の可能性」 住田町農林会館 230名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 大石康彦、山本信次、吉見正信、C:由井正敏 |
||||||||||||||
第2部 | 基調講演 「森と水」 志水俊夫 |
||||||||||||||
第3部 | パネルディスカッション 「住田町の未来に向けて」 パネリスト 菅野剛、立身政信、水沼和子、吉見正信 C:駒井健 |
||||||||||||||
第 7回 | 平成10年10月17日 | 「北上高地の資源利用とその可能性」 葛巻町・ふるさと体験学習館 約200名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 長谷川勉、小水内正明、広田純一、由井正敏、C:駒井健 |
||||||||||||||
第2部 | 基調講演 「北上高地の自然の特色と山地の変遷」 村井宏 |
||||||||||||||
第3部 | パネルディスカッション 「葛巻町の未来に向けて」 パネリスト 遠藤保仁、岡田秀二、作山健、柴田幸栄、広田純一 C:千葉善秋 |
||||||||||||||
第 6回 | 平成9年10月18日 | 「北上山地の自然環境と地域の発展」 川井村開発センター 約100名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 「北上山地の自然環境利用と人々の生活」 由井正敏、安藤貴、立身政信、C:宮慶一郎 |
||||||||||||||
第2部 | 基調講演 「分権の中の地域づくり」 中原祥皓 |
||||||||||||||
第3部 | パネルディスカッション 「人的交流による地域の発展」 パネリスト 安部智穂、千葉喜秋、田口春孝、橋本正吉 C:駒井健 |
||||||||||||||
第 5回 | 平成8年10月12日 | 「八幡平周辺の自然環境保全と地域の発展」 盛岡市(国保会館) 82名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 「八幡平周辺の自然環境保全」 澤田一憲、高橋秀洋、永野正造、若尾紀夫、C:由井正敏 |
||||||||||||||
第2部 | 基調講演 「旧松尾鉱山跡地の植生復元の経過と問題点」 村井宏 |
||||||||||||||
第3部 | パネルディスカッション 「環境保全と地域の発展」 パネリスト 安食恒和、小野寺苓、棚橋通雄、馬淵修三、桜井修一 C:駒井健 |
||||||||||||||
第 4回 | 平成8年2月3日 | 「木炭産業と環境」 盛岡市(岩手労働福祉会館) 163名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 「木炭産業の再生と環境」 八重樫良暉、柳谷新一、成田栄一 |
||||||||||||||
第2部 | 基調講演 「木炭―岩手に生き長らえるこの産業―」 種田健造 |
||||||||||||||
第3部 | パネルディスカッション 「木炭産業と環境・文化」 パネリスト 栃内重雄、西村勝美、岩瀬森之助、平栗宗貞、種田健造 C:駒井健 |
||||||||||||||
第 3回 | 平成7年9月30日 | 「森・川・海の環境を考える」 山田町(中央公民館) 約500名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 「森・川・海の環境」 安藤貴、内田明、石井正典、関川實 |
||||||||||||||
第2部 | 基調講演 「三陸の海を守る」 水口憲哉 |
||||||||||||||
第3部 | パネルディスカッション 「森・川・海の環境を考える」 パネリスト 竹内範子、小野寺苓、岡田秀二、水口憲哉 C:駒井健 |
||||||||||||||
第 2回 | 平成6年10月8日 | 「北上高地の環境と私たちの暮らし」 岩泉町(町民会館) 約500名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 「北上高地の環境と私たちの暮らし」 由井正敏、内田明、高田滋、大石康彦、C:井上克弘 |
||||||||||||||
第2部 | 基調講演 「北上山系の大規模開発草地の将来を考える」 村井宏 |
||||||||||||||
第3部 | パネルディスカッション 「美わしい“森と水のシンフォニー岩泉”をめざして」 パネリスト 高橋佳代子、岡田秀二、佐々木大和、工藤宏太 C:駒井健 |
||||||||||||||
第 1回 | 平成5年11月23日 | 「森の環境機能と私たちの暮らし」 岩手県自治会館 約180名参加 |
|||||||||||||
第1部 | 学術講演 「森の環境機能とその活用」 村井宏、小野寺弘道、由井正敏、比屋根哲、岡田秀二 C:中田茂 |
||||||||||||||
第2部 | パネルディスカッション 「いのちを育む森とその未来を語る」 パネリスト 畠山重篤、平山貞、中村正、田口春孝 C:千葉喜秋 |